【1928】積水ハウス 2027年1月期 第2四半期 決算発表予測|1Q大幅増益もPER・配当利回りは?類似銘柄と比較

積水ハウス(1928) 2027年1月期第2四半期決算発表予測 アイキャッチ 決算速報レポート

こんにちは、miyannです。積水ハウス(東証プライム:1928)は2026年9月10日に2027年1月期 第2四半期(累計、2〜7月期)決算を発表予定です。すでに公開している2026年1月期 本決算まとめ記事では前期(本決算)実績を扱いましたが、今回は発表前に確認できる情報から2Q決算の見どころを予測記事としてまとめます。イラストや図解を多めに使い、住宅メーカーの決算をなるべく直感的に理解できるようにしています。

会社概要

積水ハウスは1960年創業、本社は大阪市。戸建住宅・賃貸住宅・マンション・都市再開発・国際事業(主に米国)を手がける日本最大級の総合住宅メーカーです。2023年には米国の大手住宅会社MDCホールディングスを買収し海外展開を積極化しており、東証プライム・名証プレミア上場の大型株です。2026年度からは第7次中期経営計画(2026〜2028年度)がスタートしており、国内では「積水ハウス経済圏」の深耕、海外では成長基盤の再構築を掲げています。

積水ハウスの主な事業セグメント図解(戸建住宅・賃貸住宅管理・国際事業)
積水ハウスは「請負型・ストック型・開発型・国際」の4つの事業モデルを組み合わせて収益を作っています。中でも代表的な3事業をイラストにしました。

戸建住宅事業は祖業であり顧客との最初の接点。そこで作った住宅を賃貸住宅管理事業(「シャーメゾン」)でストック収益化し、仲介・マンション・都市再開発といった開発型ビジネスで利益率を底上げする、というのが基本の収益構造です。国際事業(主に米国)は成長ドライバーとして期待される一方、現在は金利高止まりの影響を最も受けているセグメントでもあります。

業績推移テーブル

決算期売上高営業利益経常利益純利益EPS年間配当
2024年1月期3兆3,543億円2,567億円2,178億円約310円135円
2025年1月期4兆0,603億円3,314億円2,177億円約335円135円
2026年1月期(実績)4兆1,979億円3,414億円2,321億円358.07円144円
2027年1月期1Q(実績)9,089億円761億円725億円585億円90.21円
2027年1月期(会社計画)4兆3,530億円3,500億円3,140億円2,180億円336.30円145円(予想)

2027年1月期1Q(2〜4月期)は売上高が前年同期比+1.7%と小幅増収にとどまった一方、営業利益+26.2%・経常利益+54.9%・純利益+75.2%と、下段の利益ほど伸び率が大きくなっているのが特徴です。この理由は次の「決算ポイント」で詳しく見ていきます。

決算ポイント(予測)

◎ マンション事業が営業利益+528%と大幅牽引

1Qで最も目立ったのは開発型ビジネスの躍進です。マンション事業は「グラングリーン大阪 THE NORTH RESIDENCE」など大型物件の引き渡しが進み、売上高468億円(+130.1%)・営業利益159億円(+528.4%)という大幅増益になりました。都市再開発事業(積水ハウス・リート投資法人への物件引き渡し)も営業利益+130.3%と好調で、開発型ビジネス全体では営業利益が前年同期の134億円から347億円へ2.6倍に拡大しています。この開発型の伸びが、冒頭の「利益ほど伸び率が大きい」現象の主因です。

△ 国際事業(米国)は営業損失に転落

一方でリスク要因として率直に注意したいのが国際事業です。1Qの売上高は2,206億円(前年同期比▲14.4%)、営業損益は42億円の損失となり、前年同期の48億円の利益から赤字に転落しました。米国の住宅ローン金利の高止まりと先行き不透明感から購入者が様子見姿勢を強め、引渡し戸数の減少とインセンティブ(値引き)付与が響いた形です。米国コミュニティ開発・賃貸住宅開発は増益を確保しているものの、主力の米国戸建て住宅事業の落ち込みをカバーしきれていません。2Q以降もこの傾向が続くかどうかが最大の注目点です。

◎ 戸建住宅は苦戦も、ストック型は安定継続

祖業の戸建住宅事業は住宅ローン金利上昇や建設コスト増を背景に売上高▲4.3%・営業利益▲33.2%と苦戦していますが、ZEH比率96%という高い環境性能を維持しつつ、中高級商品の拡販を進めています。一方、賃貸住宅管理事業(ストック型)は売上高+3.1%・営業利益+13.0%と安定成長を継続しており、業績のブレを和らげるクッションの役割を果たしています。住宅メーカーは「請負型(波がある)」と「ストック型(安定)」を併せ持つ点が財務の安定性につながっています。

2Q(累計)の進捗率チェックがカギ

1Q実績を通期会社計画で割った「進捗率」を見ると、売上高20.9%・営業利益21.7%・経常利益23.1%・純利益26.8%となっており、利益系はいずれも四半期の平準ペースである25%を上回るか近い水準からのスタートでした。2Q決算は2四半期の累計になるため、平準ペースの目安は50%です。9月10日発表の数字がこの50%を上回っていれば、通期計画(据え置き中)に対して順調、下回るようなら国際事業の悪化が想定以上に進んでいる可能性がある、という見方ができます。

積水ハウス 1Q実績の通期会社計画に対する進捗率グラフ
1Q時点の進捗率。純利益は26.8%と平準ペース(25%)を上回っており、2Qでも50%超を維持できるかが焦点です。

今期(2027年1月期)の会社予想

会社が公表している2027年1月期の通期計画は、売上高4兆3,530億円(前期比+3.7%)、営業利益3,500億円(同+2.5%)、経常利益3,140億円(同▲4.2%)、純利益2,180億円(同▲6.1%)、EPS336.30円です。売上・営業利益は増収増益を計画する一方、経常利益・純利益は減益計画になっている点は少し意外に感じるかもしれません。会社側は中東情勢の緊迫化に伴う住宅資材価格上昇の影響など不透明要素を織り込みつつ、2026年3月5日発表時点からこの計画数値を据え置いています(1Q決算時点でも修正なし)。1Qだけを見ると経常利益・純利益とも大幅増益でしたので、計画自体が保守的に設定されている可能性がある点は、進捗率とあわせて見ておきたいポイントです。

配当の魅力

積水ハウスは中期的な平均配当性向40%以上を配当方針としており、第7次中期経営計画期間中は1株当たり年間配当金の下限を2025年度(2026年1月期)実績の144円としています。2027年1月期は中間72円・期末73円(予想)の合計145円を計画しており、実現すれば15期連続の増配となります。

積水ハウスの年間配当金推移グラフ
配当は右肩上がりを継続。2027年1月期も1円増配の145円を計画しています。
項目数値
年間配当(2027年1月期・会社予想)145円
EPS(会社予想)336.30円
配当性向(会社予想)約43.1%(145円÷336.30円)
連続増配記録14期連続(2026年1月期まで実績)→2027年1月期は15期目へ
配当利回り(9月8日終値3,302円時点)約4.39%

配当性向は43%程度と、方針である40%以上の範囲に収まっています。国際事業の不振で最終利益に減益計画が出ている点は気になりますが、配当そのものは「1株当たり配当の下限145円」という会社のコミットメントがあるため、大幅な減配リスクは現時点では低いと考えられます。

類似銘柄との比較

銘柄PER(予想)配当利回り(予想)配当性向(予想)
積水ハウス(1928)約9.8倍約4.39%約43.1%
大和ハウス工業(1925)約10.8倍約3.84%約30.9%
住友林業(1911)約13.1倍約4.0%約32.2%
オープンハウスグループ(3288)約7.2倍約2.7%約20.3%
積水化学工業(4204・参考)約12〜13倍約3.25%約43.6%

※数値は2026年9月上旬時点の株予報Pro・Yahoo!ファイナンス等の情報に基づく概算で、日々変動します。積水化学工業は住宅以外の化学品事業も含む複合企業のため参考程度にご覧ください。

住宅メーカー4社の中で、積水ハウスの予想PER約9.8倍は大和ハウス工業(約10.8倍)よりやや割安、住友林業(約13.1倍)と比べるとかなり割安な水準です。逆にオープンハウスグループは成長株らしくPER7.2倍と最も低いものの、配当利回り・配当性向は住宅メーカーの中で最も控えめで、株主還元より事業成長への再投資を優先している姿勢がうかがえます。配当利回りは積水ハウスの約4.39%がこの4社の中で最も高く、配当性向も40%台と住宅メーカーの中では手厚い部類に入ります。「高配当かつ大手」というポジションが積水ハウスの業界内での立ち位置と言えそうです。

保有状況

私は積水ハウスを保有株数分、高配当長期保有目的で保有しています。取得単価は3,187円、2026年9月8日終値は3,302円で、含み益率は約+3.6%です。取得単価ベースの配当利回り(145円予想ベース)は約4.55%となり、まずまずの利回りで購入できたと感じています。決算発表前は思惑で株価が振れやすいため、今回も9月8日終値は9月1日終値(3,470円)から4.8%下落するなど、やや神経質な値動きになっています。

NISAとの相性

積水ハウスは配当利回り4%台・配当性向40%台の高配当株であり、配当金を非課税で受け取れる新NISA成長投資枠との相性は良好です。仮に100株(NISA枠内)を保有した場合、年間配当145円(予想)×100株=14,500円がまるごと非課税で受け取れます(通常の課税口座なら約20.315%の税金が引かれるため、手取りは約11,555円にとどまります)。一方で住宅市況・米国金利といった外部環境の影響を受けやすい景気敏感株でもあるため、配当再投資も含めて長期でじっくり保有するスタンスが向いていると考えます。

個人株主としての見解

1Qは開発型ビジネス(特にマンション事業)の大型物件引き渡しが集中したことで大幅増益となりましたが、これは「タイミングの良さ」による部分も大きく、2Q以降も同じペースで続くとは限りません。むしろ注目すべきは、①国際事業(米国)の赤字が2Qでも続くか縮小するか、②戸建住宅事業の苦戦がどこまで底打ちしているか、③通期計画(経常利益・純利益は減益計画)を上回るペースを維持できるか、の3点だと考えています。配当については下限145円というコミットメントがあるため、多少業績が計画を下回っても大きく崩れるリスクは低いとみており、住宅市況の波はありつつも「高配当×大手×連続増配」という保有継続の理由は今回の決算でも変わらないだろうと予想しています。

免責事項

本記事は個人の投資記録・見解であり、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。決算発表前の情報に基づく予測であり、実際の決算内容と異なる場合があります。投資判断はご自身の責任において行っていただきますようお願いいたします。

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