通信最大手のNTT(9432)が、総額1兆6,000億円規模の外債発行を計画していると報じられました。国内企業として2026年で最大規模の調達です。高配当・連続増配の代表格として個人投資家からの人気も高い銘柄なので、このニュースを入り口に、配当・株主還元、そして今の株価の割安感まで、あらためて点検してみます。
1.6兆円の外債発行をどう見るか
- 総額約1兆6,000億円を外貨建て社債で調達。国内企業として2026年最大規模。
- 内訳は半分がドル建て、残り半分がユーロ建て+ポンド建て。
- 発行体は金融子会社のNTTファイナンス。資金は事業投資に充てる方針。
- 3月にも約5,500億円の外債を発行済みで、その流れの延長線上にあります。
「借金が増えてリスクが高まった」と身構える方もいるかもしれませんが、私はむしろ成長投資のための前向きな資金調達と受け止めています。データセンターやAI関連など、これから資金が必要な分野へ投じるための調達で、通貨を分散しているのも調達先の安定とグローバル事業への対応という意味合いが大きいでしょう。一方で、外貨建ての負債が増えることで為替の影響を受けやすくなる点は、頭の片隅に置いておきたいところです。
配当・株主還元 ― ここが本命
高配当株として見たときの魅力は、やはり継続的な増配と手厚い株主還元です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 年間配当(2026年度予想) | 5.4円(前年度比 +0.1円) |
| 増配記録 | 16期連続増配予定(累進配当) |
| 自社株買い | 上限2,000億円・最大15億株(発行済の約1.8%)を実施中 |
| 予想配当利回り | 約3.7%(株価143円台で計算) |
東証プライム平均の配当利回り(2%台)を上回り、しかも増配と自社株買いの両輪で株主に報いる姿勢が続いています。長期保有でじっくり持つほど、増配の恩恵で「自分の買値に対する利回り」が育っていくタイプの銘柄です。
今の株価は割安か ― 指標で点検
| 指標 | 数値 | ざっくりの目安 |
|---|---|---|
| PER(予想) | 約12.3倍 | 日本株平均(15倍前後)より低め |
| PBR(実績) | 約1.24倍 | 1倍超え。割安でも割高でもない標準 |
| 予想配当利回り | 約3.7% | プライム平均より高い=高配当◎ |
PERは市場平均より低め、配当利回りは平均より高め。指標面では「激安ではないが、高配当株として十分許容できる水準」という印象です。
アナリストの見方と理論株価 ― 評価は割れている
- アナリスト目標株価:平均 約177〜181円(現在値から+22%前後の上昇余地)。プロは強気寄り。
- みんかぶの理論株価:約131円。これだと今はやや割高で、131円を割れば割安圏入りという評価。
証券会社のアナリストは「まだ上がる」と見る一方、機械的に算出する理論株価は中立〜やや慎重。評価がきれいに割れているのが現状です。こういうときは、短期の値上がり益を狙うよりも、配当をもらいながら長く付き合えるかどうかで判断するのが、私の性に合っています。
個人投資家としての私の見解
私自身もNTTを長期で保有しています(取得単価は平均156円ほど。2023年からコツコツ買い増してきました)。現在値143円台は私の買値をやや下回っていますが、高配当・連続増配・累進配当という前提が崩れていない限り、こうした局面は「利回りが上がった買い場」と捉えています。今回の外債発行も、成長投資の布石として前向きに見ています。
結論として、飛びつくほど激安ではないが、高配当株としては十分検討に値する水準。来期は減益予想という弱さもあるので、一括ではなく時間を分けて少しずつ、というのが私のスタンスです。夜には「配当利回りベースで、いくらまで下がったら妙味が出るか」を別記事で具体的に計算してみる予定です。
※本記事は個人投資家による情報整理・意見であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は2026年6月25日時点の各種公開情報(日本経済新聞、Yahoo!ファイナンス、みんかぶ、株予報Pro等)に基づく概算で、最新の正確な情報は各社の公式発表・IR資料をご確認ください。投資の最終判断はご自身の責任でお願いします。


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