【コラム】NTT(9432)を配当利回りで考える ― いくらまで下がれば買い増し妙味?

コラム

前回のコラムでは、NTT(9432)の外債発行ニュースや配当・株主還元、株価の割安感を点検しました。今回はその続きとして、私が買い増しを考えるときに実際に使っている「配当利回りからの逆算」を、具体的な株価でお見せします。高配当・長期保有の方の参考になればと思います。

【2026年6月25日の終値】NTTは143.8円(前日比-0.9%)で取引を終え、予想配当利回りは約3.76%(PER約11.9倍・PBR約1.20倍)。参考までに、夜間のPTS(時間外取引)でも143.7円とほぼ同水準で、終値から大きな変動はありませんでした。

考え方はシンプル ― 株価=配当 ÷ 狙う利回り

配当利回りは「年間配当 ÷ 株価」で計算します。これを逆にすると、欲しい利回りから逆算して「いくらで買えばいいか」が分かります。NTTの2026年度予想配当は1株5.4円。たとえば利回り4%が欲しいなら、5.4円 ÷ 0.04 = 135円が目安になります。

株価別の配当利回り早見表(配当5.4円・税引き前)

株価配当利回り現在(143.8円)からの下落
154円3.5%(今より上)
143.8円(本日終値)約3.76%
135円4.0%約−6%
129円4.2%約−10%
120円4.5%約−17%
108円5.0%約−25%

私が考える買い増しの目安

  • 利回り4.0%(=135円前後) … 分かりやすい節目。みんかぶの理論株価(約131円)とも近く、「ここまで下がれば妙味が出てくる」ゾーン。
  • 利回り4.2〜4.5%(=120〜129円) … はっきり「割安」と言える水準。ただしここまで来るには相場全体の調整など、何かきっかけが必要。
  • 利回り5.0%(=108円) … かなり強い下落局面。滅多に来ませんが、来たら長期では好機になり得ます。

押さえておきたいポイント2つ

① 増配が続けば、同じ株価でも利回りは上がる。
NTTは16期連続増配の累進配当銘柄。将来配当が5.4円→6円…と育てば、買値に対する利回り(取得利回り)はじわじわ上がっていきます。これが長期保有の醍醐味です。

② NISA(成長投資枠)なら配当は非課税。
課税口座だと配当から約20%が差し引かれ、手取り利回りは3.76%→約3.0%に下がります。私たちが新NISAの非課税枠を使えば、利回りをまるごと受け取れます。高配当株とNISAの相性が良いと言われるのは、まさにこの点です。

個人投資家としての私の結論

私自身は、こうした銘柄を一括ではなく時間と価格を分けて少しずつ買うスタイルです。「4.0%(135円)を超えて利回りが乗ってきたら、いつもより少し多めに」「下がるほど淡々と」というイメージで、株価を当てにいくのではなく利回りを基準に積み上げていきます。来期減益という弱さはありますが、足元ではアナリストの目標株価が引き上げられる動きも見られ、外債発行や減益といった弱材料は相応に織り込まれてきた印象もあります。累進配当と株主還元の姿勢が続く限り、長期では付き合いやすい銘柄だと考えています。


※本記事は個人投資家による情報整理・意見であり、特定銘柄の売買や特定の投資手法を推奨するものではありません。配当利回りは予想配当5.4円・2026年6月25日終値(143.8円)をもとにした概算で、実際の配当は会社の決定により変動し、減配の可能性もあります。利回りは税引き前の数値です。投資の最終判断はご自身の責任でお願いします。

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