昨日(2026年6月19日)の国内市場で、保有銘柄のNTT(9432)がまた少し下げ、終値144.4円と52週安値圏まで沈みました。市場全体(日経平均は小幅高、TOPIXは小幅安)に比べてもNTT単独の下げが目立つ一日でした。そして私は、この下げを見て少し買い増しをしました。今日はその判断の中身を、5月の決算を振り返りながら正直に記録しておきます。
まず、5月の決算で会社が示したこと
今の株価の重さを理解するには、5月8日の決算発表に戻るのが近道です。ポイントは「終わった期は良かったが、今期の会社計画が物足りなかった」ことです。
| 項目 | 2026年3月期(実績) | 2027年3月期(会社予想) |
|---|---|---|
| 営業収益 | 14.4兆円(+5.1%) | 15.06兆円(+4.5%=増収) |
| 営業利益 | 1.706兆円(+3.4%) | 1.710兆円(+0.2%=横ばい) |
| 純利益 | 1.037兆円(+3.7%) | 9,800億円(-5.5%=減益) |
今期は「増収なのに最終減益」、しかもその数字が市場の予想平均を下回りました。決算という”答え合わせ”の場で、会社の口から「今年は利益が減ります」と出てきた——これが、ここ最近の株価が重い一番の理由だと考えています。
でも、減益の「中身」が大事
私が下げで買い増せたのは、この減益が本業の劣化ではないと考えたからです。減益の正体は次の2つでした。
- AI・データセンターへの先行投資。 投資をすると、まず減価償却費(設備のコスト)が先に出ます。収益はその後から。今は「投資の負担が先に来る時期」です。
- 金利上昇による金融コスト増。 借入の利払いが増え、利益を圧迫しています。
皮肉なのは、「NTT株が嫌われる理由(金利上昇で高配当株の魅力が低下)」と「NTTの利益が減る理由(金利上昇で利払い増)」が、どちらも“金利”だということ。今のNTTは金利から二重の逆風を受けています。逆に言えば、金利が落ち着けば両方の逆風が和らぐとも言えます。
私がこの下げで買い増した理由
私の見立てはこうです。NTTは今、「守りの高配当インフラ株」から「AI・データセンターに投資する企業」へ脱皮しようとしている過渡期にいます。投資を先に積むので目先の利益は凹み、市場はまだ「その投資が実を結ぶ証拠」を見ていないので評価が上がらない。でも、
- 減益の理由は先行投資と金利であって、本業が崩れたわけではない
- 16期連続増配・累進配当を維持し、自社株買いも継続。減益でも株主還元の方針は崩していない
- 株価が安値圏ということは、裏を返せば配当利回りが上がっている(144.4円・予想配当5.4円なら利回り約3.7%)
つまり「目先の利益は投資と金利で我慢 → 株価は重い → でも配当は守られ、利回りは上がる」。これは、配当をもらいながら長く持つ私のスタイルにとっては、むしろ買い場だと判断しました。
買い増しの記録
昨日の下げを見て、1株から買える「単元未満株」で買い増ししました。単元未満株は約定価格が終値になるため、購入価格は6月19日の終値=144.4円です。100株(1単元)をまとめて買う必要がなく、こうした下げ局面で少額ずつ機動的に拾えるのが単元未満株の良いところです(新NISAの成長投資枠でも使えます)。
これまで私は平均取得単価156円でコツコツ買ってきましたが、今回144.4円で買い増したことで、平均取得単価をわずかに引き下げることができました。派手な売買ではありませんが、「下げたら少し買う」を淡々と続けるのが、私の高配当・長期投資のやり方です(保有株数は非公開とさせてください)。
もちろん、リスクも承知の上で
- 金利がさらに上がれば、株価の重さは続きうる
- 先行投資が利益として実を結ぶかは、まだ”これから”の話
- 当面は減益計画なので、短期で株価が大きく戻る保証はない
これらを承知の上で、あくまで生活防衛資金とは切り離した余裕資金で、無理のない範囲での買い増しです。一度に大きく賭けるのではなく、下げたところを少しずつ。これが私の性に合っています。
まとめ
NTTの下げは、業績が悪いからではなく「先行投資+金利」で目先の利益が凹む、という構造的なもの。配当方針が守られている以上、私はこの安値圏を買い場と捉え、単元未満株で淡々と買い増しました。次に注目したいのは、AI・データセンター投資が利益に表れてくる兆しと、金利の頭打ち。短期の株価ではなく、配当と長期で付き合っていきます。
免責事項
本記事は筆者個人の投資記録および見解をまとめたものであり、特定の銘柄の購入・売却を推奨するものではありません。記載した数値は記事執筆時点(2026年6月20日)の情報・報道に基づく概算です。投資判断はご自身の責任において、最新のIR情報をご確認の上で行ってください。


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