【追記】決算が発表されました。実際の中間決算の結果との答え合わせはこちらの決算レポート記事にまとめています(経常+48.7%の大幅増益で、通期の上方修正と増配=年間34円まで出ました)。
愛知県豊橋市に本社を置く生活総合企業サーラコーポレーション(2734)が、2026年7月7日に2026年11月期 第2四半期(中間、2025年12月〜2026年5月)の決算を発表します。発表前の今のうちに、直近の業績動向や配当の状況を整理し、注目ポイントを予測しておきます。
1. 会社概要
サーラコーポレーションは、愛知県豊橋市に本社を置く持株会社で、東証プライムと名証プレミアの両方に上場しています。決算期は11月末。グループの祖業である都市ガス・LPガスなどのエネルギー事業を中心に、住宅・工事・カーライフ・動物用医薬品・不動産まで幅広い生活関連サービスを手がける「地域の暮らしの総合企業」です。

事業は6セグメントに分かれており、売上の中心はエネルギー&ソリューションズ事業(都市ガス・LPガス・電気)。ほかにエンジニアリング&メンテナンス事業(設備工事・建築・保守)、ハウジング事業(注文住宅「SINKA」・分譲住宅・リフォーム)、カーライフサポート事業(アウディ・フォルクスワーゲン等の販売)、アニマルヘルスケア事業(動物用医薬品)、プロパティ事業(不動産・ホスピタリティ)を展開しています。
2. 業績推移
| 決算期 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 純利益 |
|---|---|---|---|---|
| 2023年11月期 | 2,420.6億円 | 60.8億円 | 78.7億円 | 61.0億円 |
| 2024年11月期 | 2,405.0億円 | 63.1億円 | 81.9億円 | 52.5億円 |
| 2025年11月期 | 2,515.3億円 | 73.8億円 | 99.3億円 | 58.7億円 |
| 2026年11月期(会社計画) | 2,600.0億円 | 75.0億円 | 84.0億円 | 52.0億円 |
2026年11月期の会社計画は、売上高・営業利益は増収増益を見込む一方、経常利益は前期比▲15.4%、純利益は同▲11.4%の減益計画です。これは前期(2025年11月期)に一時的な押し上げ要因があった反動によるもので、事業そのものが失速しているわけではない点は押さえておきたいところです。
3. 決算ポイント(予測)
すでに発表済みの第1四半期(2025年12月〜2026年2月)の実績を見ると、売上高662.4億円(前年同期比+0.4%)、営業利益45.4億円(同+49.3%)、経常利益49.4億円(同+40.6%)、純利益31.9億円(同+34.3%)と、利益面で大幅な増益となっています。都市ガス販売価格の調整で売上こそ小幅増にとどまりましたが、器具・工事販売の増加や為替予約デリバティブの評価益もあり、利益は前年同期を大きく上回りました。
ここで注目したいのが、今回発表される第2四半期(中間)累計の会社計画との対比です。会社は中間累計で売上高1,320億円、営業利益60.0億円、経常利益61.0億円、純利益41.0億円を計画していますが、第1四半期だけで経常利益はすでに計画の80.9%、純利益は77.8%を消化しています。つまり第2四半期(3〜5月)は前年並みかそれ以下という保守的な想定に見え、実際にこのペースを維持できれば、中間決算で計画を上回る「上振れ」となる可能性があります。
一方で、通期の会社計画(経常利益84.0億円、前期比▲15.4%)は据え置かれたままです。第1四半期の好調がそのまま通期の上方修正につながるかどうかは、今回の中間決算とあわせて発表される会社側のコメントを確認したいところです。
4. 通期の会社計画(2026年11月期)
2026年1月に公表された通期計画は、売上高2,600億円(前期比+3.4%)、営業利益75.0億円(同+1.6%)、経常利益84.0億円(同▲15.4%)、純利益52.0億円(同▲11.4%)で、7月7日時点でも修正はない見通しです。なお2026年3月には、政策保有株の解消を目的とした大型の株式売出し(約72億円規模)と、需給悪化を緩和するための自己株式取得(上限30億円)が同時に発表されており、株主構成や出来高の変化も中間決算とあわせて確認しておきたいポイントです。
5. 配当の魅力
サーラコーポレーションは2020年11月期の年間20円から2026年11月期予想の33円まで、9期連続の増配が見込まれています。配当方針は「前期以上を維持しつつ、連結配当性向40%以上」で、2025年頃に目安を引き上げた経緯があります。
| 決算期 | 年間配当 | EPS | 配当性向 |
|---|---|---|---|
| 2024年11月期 | 30円(中間13円+期末17円) | ― | 36.6% |
| 2025年11月期 | 32円(中間16円+期末16円) | ― | 35.0% |
| 2026年11月期(会社予想) | 33円(中間16円+期末17円) | 80.98円 | 40.8% |
今回の中間決算で配当予想(中間16円)の修正があるかどうかも注目です。現時点では期初計画からの修正なしとされていますが、第1四半期の好調な利益進捗を踏まえると、通期の業績修正とあわせて配当が上乗せされる可能性も視野に入れておきたいところです。
6. 類似銘柄との比較
| 銘柄 | コード | PER(予) | 配当利回り(予) | 配当性向 |
|---|---|---|---|---|
| サーラコーポレーション | 2734 | 12.8倍 | 3.18% | 40.8% |
| 日本瓦斯(ニチガス) | 8174 | 22.8倍 | 3.51% | 総還元性向145%目標 |
| 伊藤忠エネクス | 8133 | 13.7倍 | 3.10% | 40.9% |
| TOKAIホールディングス | 3167 | 13.2倍 | 3.38% | 48.2% |
※数値は2026年7月2日時点の株予報Pro・みんかぶ等に基づく概算です。
PER・配当利回りともに同業のエネルギー関連他社と比べて突出した割安感や高利回りというわけではありませんが、ガス・住宅・カーライフ・不動産と生活関連の複数事業を組み合わせている分、単一のエネルギー小売事業に依存する企業よりも収益源が分散している点が特徴です。
7. 保有状況
私はサーラコーポレーションを取得単価801円で保有株数分保有しています。2026年7月2日時点の株価は1,038円前後で、含み益が出ている状態です。
8. NISAとの相性
配当利回り3%台で9期連続増配が続いている点は、NISA(成長投資枠)での長期保有と相性が良い銘柄です。仮に100株を配当利回り3.18%の水準で保有した場合、年間配当は約3,300円相当(2026年11月期予想ベース)となり、NISA口座であれば通常約20%課税される税金が非課税になります。
9. 個人株主としての見解
エネルギー・住宅・車・動物用医薬品・不動産と、一見バラバラに見える事業ポートフォリオですが、いずれも「暮らし」に根差したストック性の高いビジネスという共通点があります。第1四半期の大幅増益は一時的な評価益も含むため過度な期待は禁物ですが、本業のエンジニアリング&メンテナンス事業やプロパティ事業も着実に増益しており、事業基盤の強さを感じています。
今回の中間決算では、通期の保守的な計画(経常利益▲15.4%)に対して上方修正の兆しが見えるか、そして3月の株式売出しを経た需給環境が株価にどう影響しているかを確認したいと思います。
10. 免責事項
本記事は筆者個人の投資記録・見解を共有するものであり、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。記載内容は執筆時点の公開情報に基づく予測を含み、その正確性を保証するものではありません。投資判断はご自身の責任において行ってください。


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